スレンダーマンは実在するのか?刺傷事件から映画まで

スレンダーマンは実在しない?そのルーツとは?

スレンダーマンは実在の怪人なのだろうか?こうした疑問を持った事のある人は、きっと都市伝説好きの方だと思う。なぜなら、スレンダーマンという言葉を聞いたら、普通の人なら、ただの「痩せた男」だと解釈すると思うから。

映画通や海外情報に敏感な方なら耳にした方も多いかも知れない。スレンダーマンの都市伝説をご存知の方ならもう既におわかりの方も多いだろうが、近年のインターネットの台頭に乗って、この奇怪な男性が注目された。

スレンダーマンは、細身で異常に背が高く、黒い背広を着た、のっぺらぼうの男性の化け物だ。異常なほど背が高いのだが、手足が長く背中に触手のようなものが生えていて、そして、時としてそいつは誰かをストーカーとして追っかけたり、拉致したり、トラウマを与えたりするといった代物で、特に子どもが狙われる。スレンダーマンが登場する逸話はひとつだけではなく、いろいろな場所に登場し人々を恐怖に陥れている。とは言っても、そもそもスレンダーマンは架空のフィクションなのだけれども。

そもそもスレンダーマンの始まりは、2009年のインターネット書き込みから始まった。アメリカに、利用者6万人を誇るSomething Awfulというユーモアサイト(事実ではなく、冗談でウソの情報や画像を作ったりして楽しむサイト)があるのだが、2009年に、ここでエリック・クヌーゼンという人が創り出した架空のキャラクターがスレンダーマンだ。架空のキャラクターなので、もちろん実在しない。

ここまで読むと、なんだ、「実在しないのか!」と読むのを止められてしまうかも知れないが、しかし、このスレンダーマンという怪物が、インターネットの力を借りて拡散され、ついには殺人未遂となる刺傷事件まで起こしたのだ。またそれらが映画やゲームの元ネタなどになっていたりして、あたかも実在しているかのように活躍しているのだ。
そして更に、スレンダーマンでは無いが、類似した化け物の存在をほのめかす事例も存在するのだから、世の中分からないものだ。

噂から現実に世の中を騒がせた怪物といえば、昔の話であれば「口裂け女」「トイレの花子さん」などを想像してもらえたら理解は早いと思う。

冗談から始まったこのスレンダーマンは、瞬く間にサイトやSNSで拡散され独り歩きを始める。いろいろなサイトでそれぞれの人がスレンダーマンの目撃例や写真や動画(もちろん作り話や、勝手に冗談で作ったウソの画像や動画)をインターネットにアップし始め、メディアや名のある都市伝説研究家などに取り上げられて話題になっていった。

最近は、画像や動画の編集技術があがり、冗談で作ったものがあたかも本物の様に見せることが出来るようになっているので、ネットで検索すると、実に様々なスレンダーマンが廃墟や森の中に出現していて驚かせてくれる。



スレンダーマン実在の可能性と刺傷事件

そんな中、2014年に悲惨な事件が起こる。
2014年5月31日、アメリカのウィスコンシン州ウォキショーで、12歳の少女2人が、同じく12歳の同級生を押さえつけ、19回も刃物で刺すという痛ましい刺傷事件が起きた。

後に警察などの調べで分かった事だが、少女たちは、インターネット上でスレンダーマンの話を読み、不幸にもスレンダーマンの存在を信じてしまった。そして、スレンダーマンの存在を証明し、スレンダーマンの代理人となり、スレンダーマンから家族を守るために、スレンダーマンに自分たちの忠誠を示すため、同級生を犠牲にして殺人を犯そうとしてしまった。

なんと少女のうちのひとりは、スレンダーマンが彼女を監視しており、彼女の心を読んだり、瞬間移動したりしてくるという事まで信じていたのだ。
幸いにも、たまたま通行人が止めに入ったため、被害者は殺される事なくその襲撃から生き延びる事ができた。同級生を襲った2人の少女達は、もし成人と扱われていたら、最大65年の懲役刑に処される可能性があったという。

これは、スレンダーマン刺傷事件として取り扱われ話題になった。本当に不幸な出来事ではあったが、加害者となった2人の少女がスレンダーマンの情報を得たサイト「クリーピーパスタ・コミュニティ」が被害者の為のチャリティ募金を実施したり、ウィスコンシン州マディソンでは、地域を挙げて被害者の為のチャリティ祭を開催して募金を集め日本円にして700万円以上の募金を集めた。
スレンダーマンは実在しなかったが、まさに実現しているかのような惨劇があった一例だ。

お金で被害者の少女の心の傷が癒される事にはならないが、地域を挙げて、メディアを挙げての同情とケアは、少女の心に届いたのかも知れない。今後、スレンダーマン刺傷事件のような痛ましい事件が起こらない様に祈りたい。

こうしてみると、スレンダーマンは実在していないが、実在しているかのように世の中が回ってしまうという現実がある。リングの貞子ではないが、実在しない影におびえてしまうその現象は、実在してる事と大きな差はないともいえる。




スレンダーマンは実在しないが映画で活躍!類似の事象もある

そんな、実在しない架空の怪人であるスレンダーマンだが、彼は騒がれ始めた頃から既に動画コンテンツや映画の元ネタとして活躍していたが、2018年にアメリカで映画化された。日本では上映されなかったが、翌2019年にはデジタル配信がされるようになった。

なにかと話題になったスレンダーマンだが、映画自体の評価はそれほど高くない。それなりに恐いといった印象はあるらしいが、インパクトが弱くCGも今一つという評価が占めていた。

ネットの拡散から認知された怪物の性なのか、拡散が早かった分、その背景に深みが無くて、さらりと楽しめるが、スレンダーマンにかかる心情も浅いのかも知れない。スレンダーマン自体のキャラクターが曖昧かつ個性が弱く、感情移入が弱いと感じるのだ。

考えてみたら、ホラー映画のレジェンドであるヴァンパイアや狼男、近年ではフレディやジェイソンなどは、感情があり個性豊かだ。例え無口な場合であっても、その悲しい過去や運命にある種の同情めいたものが存在する。

今回のスレンダーマンについては、まだまだ「新参者」であるためか、短編としての怪物として魅力ある存在だったが、長編になると、長時間の話題を提供する過去ネタが乏しかったのも、評価が今一つであった理由かも知れない。
人間も怪物も、薄っぺらではその価値を見出せないのかという、教訓めいた内容の映画評価だったように思う。

ネットを武器に鳴り物入りしたスレンダーマンだが、化け物の主役としては、外見的にも中身的にもスレンダー過ぎたという事か。

世界的にその名を知られる事になったスレンダーマンは架空の怪物だが、実は似たような化け物の存在が噂されている。
「くねくね」は架空のお化けのようなものとされているがどこかスレンダーマンと類似している。また、「ゴム人間」「緑色で透き通った人間のようなもの」などは、架空の怪物とされている場合もあるが、実在するという話がある。特に緑色の半透明の生物は、実際の目撃例を聞いている。審議のほどが分からないが、これから先の研究と、さらなる目撃例に期待したい。


Author: mediapromotion